バムとケロのおかいもの  文溪堂

バムとケロのおかいもの

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¥1,620から
(2017/9/7 09:24時点)



『バムとケロのおかいもの』は、作・絵が島田ゆかさんの絵本です。
バムとケロシリーズは、『バムとケロのにちようび』から始まって、この『バムとケロのおかいもの』はシリーズ第四弾です。
まだバムとケロシリーズを読んだことのない方に、『バムとケロのおかいもの』おすすめです。
シリーズを順を追って読まなくても大丈夫です。シリーズの中でも一押しの素晴らしい作品です。

バムは犬。ケロはカエルです。
私は初めてバムとケロを見た時、正直バムのような犬の絵が好きではありませんでした。
でも、娘が幼稚園の時に仲良くなったお母さんに、バムとケロを勧められてから大好きになりました。
ただ、初めて図書館で借りてきたのが『バムとケロのにちようび』で、途中虫がたくさんでてくるページがあるので、「この本は嫌だ。虫怖い」と言って娘は読むのをやめてしまいました。
他のシリーズを読んであげて、すぐにバムとケロが大好きになった娘ですが、今でも『バムとケロのにちようび』は苦手なようです。息子は気にせずどの作品も大好きですが。

バムとケロの作品の中には、可愛い動物や小さな謎の生き物が出てきて、すっごく楽しいです。
家具・日用品・持ち物が、とってもとっても可愛くて工夫されていて、本当に素晴らしい絵です。
隅から隅までじっくり絵をみると、発見が盛りだくさんです。
また、他のシリーズにも繋がる発見があるので、バムとケロを好きになると全シリーズほしくなります。

耳が三つある不思議な小さな生き物、「おじぎちゃん」。
ちっちゃーい、可愛いたれ耳の犬の「ヤメピ」。
このふたりを子どもと探すのが楽しくて大好きでした。
ヤメピはよく布切れを布団代わりにして寝ています。可愛いです。
ヤメピが「ヤメピのすべて」という本を読んでいるところもおもしろいです。
この本は、市場で100円で売られているところを、かいちゃんというアヒルが見つけて買ったようです。
かいちゃんは帰りの車でも「ヤメピのすべて」を読んでいます。相当気に入ったみたいです。

このバムとケロシリーズを気に入った娘は、クリスマスプレゼントにおじいちゃんにリクエストしました。
小学2年生くらいだったでしょうか。ずっと図書館で借りていたのですが、自分用にほしくなったのです。
「バムとケロの絵本がほしいな。一冊もないからどれでも大丈夫。」とお願いしました。
すると、『バムとケロの小型絵本ボックス』というのが送られてきました↓

バムとケロの小型えほんボックス

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(2017/9/7 10:27時点)


この中には、バムとケロのシリーズ4冊が入っています。『バムとケロのもりのこや』はありません。
『バムとケロのにちようび』の豆本も入っていて、とーっても小さいですが、子どもは喜んで見ていました。
小さな可愛いトランクに入って、すっごく素敵なセットです。
が、バムとケロは細部にわたって工夫されている絵本。細かな描写を楽しみたい絵本。
この小型えほんでは、絵が小さいんです・・・。
子どもたちは目がいいので、小さくても気にしていませんでしたが、私は目が疲れて疲れて…。
新しく購入される方には、通常サイズの絵本をお勧めします。

私がいつも本を届けてもらっている本屋のUさんによると、バムとケロのような細かな世界を楽しむことができない子が増えてきているそうです。
一つの絵をじっくり見ながら、お話を楽しむことができないそうです。
せっかちで、さっさと話しを終わらせてしまいたいという思いが強く、じっくり味わいたいという気持ちが育っていないのだそうです。
じっくり取り組む力、想像する力。こういう力がだんだん弱ってきているとおっしゃっていました。
そういえば、何でも自分でできること、一人でさっさと段取りよくやれることを小さなうちから重視しすぎて、何でもないことをじっくり時間をかけてすることが減ってきているように感じます。
勉強の役に立つとか将来の役に立つとか、そういうことでなくて、今興味を持ったからじっくりやってみる。
それが何の役に立つか立たないかは関係なくて、その子が気になることややってみたいことに時間をかけてやってみる。
そういう時間を子どものうちにたくさんもたせてあげられたらいいなと思います。



フェリシモ「コレクション」
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お盆の帰省

お盆の時期に、子どもたちと一緒に帰省しました。
今年の夏は、例年以上に兄の事が思い出されて、お参りの際は涙が出そうでした。

思い返してみると、兄が亡くなってから、私は自分の悲しみや後悔は閉じ込めて、ずっと父と母を励ましてあげたいと思ってやってきたように思います。
兄が亡くなって、葬儀を終えるまでは、母や父や姉と一緒になって泣きました。
でもそれ以降、いくら兄の事を思って涙が出そうになっても、母や父の前では泣けませんでした。
私の姉は、兄が亡くなってから、相当なショックを受けてうつ状態になりました。母はそんな姉を見て、余計に苦しみました。
ですから、私は兄が亡くなっても、なんとなく平気そうにしているしかできなくなってしまいました。

家でも実家でも、私がどれだけ悲しんでいるか、知っている人はいません。
悲しい時に、一緒に悲しんでくれる人がいるというのは、本当にありがたい事です。
悲しみを素直に表現できて人を信頼して頼ることができること、本当に大切な事だと思いました。


生きづらさを感じて苦しんでいる人は、たくさんいます。
うつ等の精神的な病気で苦しんでいる人に対して、「頑張りが足りない」とか、「甘えている」とか、言われることがあります。
本人は周りの目をすごく気にしますから、自分の何がだめだったのか、一生懸命考えて努力します。
でも、本人や周りの人間がいくら考えても考えても、なぜその人が精神的に弱ってしまったかは分からないんです。
生まれてから幼少期までに無償の愛を受けたかどうかがその人の人生を左右します。
本人は覚えていない、ずっとずっと昔の記憶が、心の成長に大きく関わります。

覚えていないくらい小さな頃、本人が望む形の愛を受けなかった子どもは、大きくなっていく過程で愛情の不足を何かの形で表現します。
不登校だったり、家庭内暴力だったり。
でも、それを本人の甘えやわがままだと勘違いして、さらに突き放してしまうと、家庭にも社会にも居場所のない状況になってしまいます。
それでも、子どものうちは一生懸命頑張ります。親に認めてもらうために頑張ります。
いくら頑張っても努力しても、成果がでたときだけの条件付きの愛情しかもらえず、最後は力尽きてしまいます。


私の母は、兄が何で苦しんでいたか、本質的なところが未だに分かっていないような気がします。
母は無意識のうちに、自分の中の常識を押し付けるところがありました。
兄にはそのままの兄を受け止めてくれる人が必要でした。
私も、母や父にそのままの自分を受け入れられてるという気持ちはありません。
母は、私がマイホームに住んで二人の子に恵まれ、職場や友人も可愛がられている、という条件があってこそ私を愛しているのではないかと思うところがあるのです。
学生の頃は、母は母の友人の子の多くがアルバイトをしていると聞くと、「アルバイトした方がいいんじゃない?みんなしてるみたい」と言いました。
それなのに、アルバイトで私の帰りが遅いのには怒られました。なんて勝手な人だろうと思いました。
こういう些細なことがたくさんありました。
子どもはこうあるべき、というのが母の頭の中にあって、事あるごとに口出ししてくる感じでした。
それでも末っ子の私には甘かったので、姉や兄はだいぶ言われていたと思います。
たったそれだけのことで?と思うようなことも、記憶のないくらい小さなころからの積み重ねであれば心は正常に発達しないと思います。
子どもは段階を踏んで親から離れていかなければいけないけれど、最初のステップから失敗しているので、親からどう自立するかなんてできないのです。
自立する前には、十分に支えてもらわなければいけない。それなしに、自立することは無理だと思います。

この夏はいろいろと母に対して思うところがあり、複雑な気持ちでしたが、母が優しいというのもまた事実です。
母や父がひどい人だったか、というとそうではないのです。とても優しいのです。
だからこそ、兄は余計に苦しかったのかもしれないです。




ニャーンといったのはだーれ  偕成社

ニャーンといったのはだーれ (ステーエフの絵本)

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(2017/7/19 09:36時点)



『ニャーンといったのはだーれ』はステーエフ文・絵、西郷竹彦(さいごうたけひこ)さん訳の絵本です。
一冊に、『ニャーンといったのはだーれ』と『三びきのこねこ』の2つのお話が収録されています。

『ニャーンといったのはだーれ』のお話は、少し長めです。絵本の裏表紙には3才~7歳向き、と書いてありますが、3歳の子どもにとっては長いと感じるかもしれません。
長いといっても、ゆっくり読んであげて10分以内くらいでしょうか。

『ニャーンといったのはだーれ』は、こいぬが「ニャーン」といった動物を探している途中にいろいろな生き物に出会うお話です。
おんどり、ねずみ、おおきないぬ、蜂、魚、カエル・・・。
それぞれの鳴き声を確認しながら、こいぬはちょっとした冒険をします。
小さな子が興味を持ちやすいお話だと思います。
絵本の中で、隠れることが上手な子猫が、いろんなところに描かれています。
「子猫はこんなに近くにいるのに、子犬は全然違うところ探してるね!」と娘も息子も幼稚園時代、子猫探しが楽しくて大好きな絵本でした。
探して見つけること、小さい子は大好きです。
かわいい子猫を探しながら、親子で楽しめる絵本です。

『3びきのこねこ』は短いお話です。こちらは、3才といわず、2才でも楽しいお話でしょう。
2,3分あれば読めます。
黒猫、白猫、茶色猫が出てきます。
言葉がリズミカルで、調子よく読むことができる絵本です。

この2つのお話が収録された絵本、表紙・裏表紙がきれいで素敵です。
表紙は黄緑、裏表紙はピンク。鮮やかで美しく、表紙が見えるタイプの本棚に片付けたい絵本です。

ところで、絵本は整理整頓をきっちりしすぎない方が良いです。
きっちり本棚に収納されている絵本って子どもは出しにくいです。
お気に入りの絵本は、どこに片付けても見つけて「読んで~」って持ってきますが、そうでもない絵本だと綺麗に片付けてしまうと、無いも同然です。

「この絵本、良い絵本だけど、子どもが興味もたないなぁ」って思ったら、
さりげなくテーブルの上に置いておいたり、床にちょっと出して置いたりしてみてると、
「あれ?こんなところに本があるぞ」という感じで興味を持つ可能性が高くなります。

きっちり片付けたい方には苦痛かもしれないけれど、この方法は幼稚園の園長先生お勧めのやり方です。
「絵本は無造作に置いてる方がいいのよ。かしこまって本棚にあると、子どもは気が引けてしまうのよ。」とおっしゃっていました。

無造作に出す絵本を日々かえていくのも楽しい作業でした。
どんな絵本に興味を持つのか。
今まで無関心だった絵本に手を伸ばすのか。
子どもがどんな反応をするのか、「この絵本に気づくかな~?」と私はおもしろがってやっていました。
ところで、絵本の出しすぎも、効果がなくなります。
ほどほどが一番です。




絵本を選ぶのって難しい

絵本も本も、何の情報もない状況で、一冊を選ぶことって難しいです。
大人は、自分の幼い頃の経験や知識もありますし、インターネットで情報を調べることもできますし、先生や友人に気軽に「おすすめの本教えて」って聞くこともできます。ふらっと本屋に立ち寄ることもできるし、置き場所を見て今人気のある本が何かを知ることもできます。
大人は沢山の本選びのヒントを持っています。

けれども、小さな子供たちはほとんど何も知りません。
0歳から2歳くらいまでは、絵本はお家の人が選んで読んでくれるものだという子が多いでしょう。
家の本棚にはお母さんやお父さん、おじいちゃんやおばあちゃんが買ってくれた本が並ぶだろうし、その中から子どもは安心して好きな絵本を選んで「これ読んで!」って言うでしょう。

3歳で幼稚園に入園して、幼稚園によっては絵本を貸し出ししてくれます。
その時、子ども自身の力で絵本を選ぶことって結構難しいそうなんです。
娘と息子が通った幼稚園では、あらかじめ先生が選んでおいた年齢に応じた良書を並べておいて、その中から選ぶようにしてくれていました。
それだけでだいぶ選択肢も狭まりますから、選びやすくなるのですが、それでもまだ絵本を選ぶのって難しい事なんだそうです。

そして、一生懸命選んだ結果が、家にある絵本だった、ということがよくあるそうです。
そんな時お母さんによっては、「どうしてうちの子は、家にある絵本ばかり借りてくるのかしら?絵本が好きじゃないのかしら?」と思うそうです。
本当は、子どもはよく知っている大好きな絵本を見つけてホッとしたのです。
知らない絵本ばかり並んでいて、どんなお話なのかも分からない。それって不安なのです。
そんな時にお母さんが読んでくれている絵本を見つけて、子どもは嬉しいんです。

図書館へいって、「自分で好きな絵本、選びなさい」って言うよりも最初は一緒に選んであげてほしいです。
小さな子どもは良書を選ぶ力もありません。
たくさんの良い絵本と出会い、たくさん聞かせてもらってくると、自然と選ぶ力がついてきます。
勉強熱心な図書館でしたらいいんですが、残念ながら私がよく行く図書館は、昔から読み継がれている良い絵本・本ほどなぜか書庫に片付けられており、自分でリクエストしない限り借りることができません。
近所の図書館は、子どもが手に取りやすい本棚には、仮面ライダーやディズニーアニメ絵本やテレビアニメ絵本が並んでいます。
どこを選んでも良い絵本ばかり!という図書館があれば素敵だなぁと思います。

全く内容を知らない絵本を読んでもらう時でも、大好きなお母さんが読んでくれるから、子どもは安心して聞くことができます。
少しびっくりしたり怖かったりしても、すぐそばにお母さんがいます。
年齢に応じた絵本を大人が読んであげることが大切です。

ところで、必要以上に怖がらせたり、不安にさせたりする絵本は私は好きではありません。
それは絵本と名乗っているけれど、子どものためのものではないと思います。
娘が小学4年生の時に、『わたしのせいじゃない』(岩崎書店)↓を学校から借りてきました。

わたしのせいじゃない―せきにんについて (あなたへ6)

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(2017/7/12 11:10時点)



一見、子ども向けの普通の絵本に見えます。私はそれがどんな絵本なのか知りませんでした。
夕方、娘が一人で読んでいました。夜寝る前に急にくっついてきて、「あの絵本怖かった。」と言って、不安そうにしていました。
私は「え?あの絵本、こわいの?」と驚きました。
次の日読んでみると、絵本の最後は戦争中の写真で、子どもが縛られたまま倒れていたり、目隠しされてとらえられている写真が載っていました。
写真のある絵本の場合、写真〇〇って撮った人の名前がでているのに、それもなかったので写真があることさえ読むまで全く気づきませんでした。
アマゾンのレビューを見る限り、評価も高いし、良い本ではあるのでしょう。
けれど、前情報なしに読んでしまった子はびっくりするんじゃないでしょうか。
せめて、大好きな大人が傍にいて、一緒に読めるように配慮してあげたい絵本です。
一見普通の絵本のような顔をして興味を持たせ、子どもに不意打ちでショックを与えられたような感じがしました。

子どもは絵本も、音楽も、テレビ番組も、何でも順を追って進んでいきますよね。いきなり衝撃的なテレビドラマを見せたり、大音量の音楽が流れているところへ子どもを連れていく人もめったにいないでしょう。
安心できると思っているはずの絵本から、そんな写真が突然でてきたら子どもはびっくりするんじゃないかと思います。
もちろん、世界にはそんな残酷なことがあることを知ることも大切です。
でも、もっと順をおって、丁寧に教えてあげたいことだと思います。

せめて写真があるならあるって、表紙に書いてあったら娘が読む前に、「この絵本にどんな写真が載ってるのかな?」って見てただろうな、って思った絵本でした。




ぼくのニセモノをつくるには  ブロンズ新社

ぼくのニセモノをつくるには

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(2017/7/11 09:39時点)



『ぼくのニセモノをつくるには』はヨシタケシンスケさんの絵本です。
ヨシタケシンスケさんといえば、2013年に出版された初絵本『りんごかもしれない』が大人気になり、新作が出るたびに近所の本屋さんの一番目立つコーナーを陣取っている作家さんです。

『りんごかもしれない』↓に続く第二弾が『ぼくのニセモノをつくるには』です。

りんごかもしれない

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(2017/7/11 09:45時点)




絵本の主人公、よしだけんたが自分とそっくりのロボットを作るために、自分を知ろうとするお話です。
幼稚園から大人まで、お勧めの絵本です。

自分が何者かを知ることって、成長していく上で欠かせない事です。
自分のことを知って、自分のことを認めて、自分が好きになること。
とても大切な事です。
自分を認める子に成長するには、無条件の愛情が必要です。
生まれてから幼児期まで、親やまわりの大人にたくさん認めてもらって愛情をいっぱいかけてもらえた子は、自分を認められます。
自分を認められる子は、自分を大切にします。
自分を大切にする子は、他人も大切にします。

生まれた時は、「この子がただただ健康に育ってくれたらそれだけでいい」って思っているのに、だんだん周りの子と比べてしまいがちになります。
「あの子はできているのに、うちの子はできていない」という思いが親にあると、子どもは敏感に感じ取ります。認められていないと感じてしまいます。

『ぼくのニセモノをつくるには』の中で、けんたがおばあちゃんから言われたということばがあります。
引用させていただきます。

「人間はひとりひとり、形の違う木で 自分の木の種類は生まれつきだから 選べないけど
それをどうやって育てて、飾りつけるかは 自分で決められる。
木の大きさはどうでもよく、自分の木を気にいっているかどうかが いちばん大事」

私はこの言葉を読んで、相田みつをさんの「みんなほんもの」の詩を思い出しました。
「トマトをメロンにしようとするからにせものになる」といった内容の詩です。
トマトはトマトでいたら本物なのに、親は高級なメロンにしようと栄養を与え続ける。
結局トマトはメロンになれないばかりか、トマトでいることにも誇りをもてなくなる。
今、こんなトマトのような子が悩んで疲れ切っているのではないでしょうか。

私の兄が、トマトだったんだなぁと思いました。
そして、トマトでいることを親に認められず、苦しんでいたんだな、と思います。
子どもが自殺してしまってから、後悔してもしょうがないんです。
生きているときに、将来を心配して急き立てていても、何にも意味がないんです。
「今」という時間が幸せじゃないと、この先もずっと幸せじゃないんです。

子どもが子どもでいる間でしかできない愛情のかけ方がたくさんあります。
幼児期までに親から全部ひっくるめて認められた子は、自分の木を気に入って大切にします。
でも、幼児期を過ぎてしまって、思春期に入ってから子どもの問題に気付くケースもたくさんあります。
その時、気付いた時からでも遅くはありません。あきらめない限りきっと大丈夫です。

幼児期のように、抱っこしたり絵本を読んであげたりといったふれあいはできませんが、何かできることがあるはずです。
あきらめたら、本当に終わりなんです。
今振り返ると、兄は自分の話をもっとしたかったはず、自分の好きなもののことをもっと聞いてほしかったはず。
何よりも何よりも父と母に自分の生き方を認めたほしかったはず。
子どもが心を閉ざして反応がなくても、親は決してあきらめてはいけないんです。

「話さない方がいいみたい。話すと嫌がるから。」は大間違いです。
どんなことがあっても、あなたの全部が大切だ、というメッセージは伝え続けて下さい。
言葉でストレートに言う必要はありません。できるやり方でいいんです。
おそろしいことに、家族に悩んで元気のない人がいても、それが長引けば長引くほどその状況に慣れてしまうのです。
問題を抱えているのに、問題がないような風に過ごしてしまうのです。
苦しんでいる人がそばにいるのに、苦しみに寄り添ってあげられないなんて、本当にひどいですよね。
それを私たち家族はしてきたんです。何も気づかずに、無意識に気付かないふりをしてたのか。
振り返ってみて、おかしいことだらけなんですが、普通に過ごしてしまっていたのです。
話をしたり、一緒に出掛けたりもしましたが、大事な話は何一つしてこなかった。
後悔してもしきれないことです。

「自分の木が気に入っているかどうかがいちばん大事」
親がその子どもの木を気に入ったら、子どもは自分の木に誇りをもつでしょう。
『ぼくのニセモノをつくるには』、お勧めの絵本です。

↓相田みつをさんと佐々木正美さんの『育てたように子は育つ』(小学館)

育てたように子は育つ―相田みつをいのちのことば (小学館文庫)

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(2017/7/11 10:10時点)



こちらの本に、「みんなほんもの」の詩と、佐々木正美さんの文も載っています。相田みつをさんの詩が全部で20作紹介されています。お母さん、お父さん向けです。こちらもおすすめです。





あつおのぼうけん  童心社

あつおのぼうけん (童心社の絵本)

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(2017/7/6 09:48時点)



「あつおのぼうけん」は田島征彦(ゆきひこ)さんと吉村敏子さん作の絵本です。
この絵本は、「主任手当を京都の子どもと教育に生かす会」によって、国際障害者年を記念して障害児を主人公にした絵本を作ることになり誕生した絵本です。

「じごくのそうべえ」でお馴染みの田島征彦さんの力強い絵が心に訴えかけてくるような、読み応えのある絵本です。
あつおは養護学校の4年生。「冒険の日」に漁師の子、なみたに出会います。
あつおとなみたの友情、あつおの成長を描いた絵本です。

あつおは人の手を借りなければ生きていけません。
一人で立って歩くのも大変だし、トイレの時に一人でズボンを下すこともおしりを拭くこともできません。
あつおは人形のすなきちに励まされて、素直になみたにお願いします。できないからやってほしいって言います。
なみたはそれに応えてあげます。

誰かの支えがなければ生きていけない人、たくさんいます。
ずっと一人の力で何でもやれた人でも、いつ事故にあって体が動かなくなるか、いつ病気になって寝たきりになるか分かりません。
自分ひとりでやっていけるのが当たり前、人の力を借りなければ生きていけないなんてそんな人間は迷惑だ、と考えている人もいるようですが、誰だって体が不自由になる可能性があるのです。
あつおは、自分がうまく話せなくてみんな変な顔をするだけだら話すのをやめた、と言っていました。
そんな風にあつおが思う気持ちも、あつおのことをそんな目でみてしまう側の気持ちも、分かります。

「あつおのぼうけん」は娘は苦手でした。
娘は「じごくのそうべえ」↓も「絵が怖い」と言って苦手だったので、田島征彦さんの迫力ある絵がだめだったのでしょう。

じごくのそうべえ (童心社の絵本)

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(2017/7/6 10:24時点)



息子が5歳くらいになるまで、「あつおのぼうけん」「じごくのそうべえ」もあまり使っていない本棚の隅っこに置いていただけでした。

息子が幼稚園の年中の時、幼稚園で先生が「じごくのそうべえ」を読んでくれたそうです。
それから息子は「じごくのそうべえ」シリーズがお気に入りになり、田島征彦さんの作品が大好きになりました。
「あつおのぼうけん」は私が子どもの頃、ずっと本棚にありましたが、実は私もなんだかこわい気がして読んだことがなかったのです。
恥ずかしながら、息子に「読んでー!」と言われて一緒に読んだのが初めてでした。
娘も横目でちらちら絵を見ながら聞いていました。
初めて読み終えて、息子は「なみたが海に落ちたところの絵が怖い」と言っていました。
それで私は「もう読みたがらないかもな」と思いましたが、それから何度も「あつおのぼうけん読んでー!」と持ってくるようになりました。
娘は「なんであの絵本好きなんやろう?」って不思議がっていましたが、息子は本当に何度も何度も読みました。

一回読んだだけの絵本と、何度も繰り返し読んだ絵本は、印象が変わります。
私が子どもの頃、ずっと読まずに「なんだかこわそう」って思ってきた絵本が、息子が気に入って何度も読むうちに私の気持ちも変わってきました。
読み返すうちに、あつおの本当の強さが分かってきたような気がします。

絵本って人との出会いに似ているなと思います。
娘も息子もほぼ同じ本と出会っていますが、それぞれ違った好みがありますし、付き合い方も違います。
「あつおのぼうけん」も好き嫌いあると思いますが、おすすめです。


フェリシモ「コレクション」

正しい暮らし方読本  福音館書店

正しい暮し方読本 (福音館の単行本)

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(2017/7/4 11:59時点)



「正しい暮らし方読本」は五味太郎さん作の絵本です。

娘も息子も気に入って、よく読んであげた絵本です。
正しい暮らし方って言っても、規則正しい生活やマナーなどが書かれたような堅苦しい本ではありません。
ユーモアたっぷり、おもしろくて、でも考えさせられるところもある絵本です。
五味太郎さんの絵本を読んできた方なら分かると思いますが、ちょっとふざけてて、でもまじめで、ユニークで。
そんな五味太郎さん独特の世界が楽しめます。

この絵本の正しい靴の履き方を読んでから、
「お母さん、靴に石入ってたみたい。出すからちょっと待って」と息子が言うと、
「あ、正しい暮らし方してない!靴はとんとんしてから履くんだよ!」と娘が言って笑いあって楽しそうでした。

「正しいお箸の持ち方はお父さんに読んでもらいたいよねー」と娘が言って、
厳しいお父さんに気づいてもらいたいことがあるよねって娘と話したりしました。

息子はすごく気に入って、しょっちゅう一人で「正しい暮らし方読本」を読んでいました。
「お母さん、今日はこの絵本読んでね」と言いながら、一人で絵本を読んでいました。
息子が6歳くらいだったと思います。
息子が一人で読み終えて、「じゃあお母さん読んでー」と言うので、
「この絵本、今読んでたし違うのにする?」と息子に聞いたら、
「え!?正しい暮らし方読本読んでよ。これって言ったでしょ!」と言われました。
自分で読むのと、読んでもらうのとは、全くの別物なんですね。

絵本を子どもと一緒に楽しめる時間は本当に幸せな時間でした。
そしてそれは、限られた時間だけの幸せです。
子どもが大きくなってしまえば、もう「お母さん、絵本読んで!」なんて言わなくなります。
子どもが子どものうちに、たくさんの絵本を読んであげて下さい。




うきわねこ  ブロンズ新社

うきわねこ

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(2017/6/29 09:26時点)


「うきわねこ」は蜂飼耳(はちかい みみ)さん文、牧野千穂さん絵の絵本です。
牧野さんのパステル画がすごく綺麗で可愛くて、大好きな絵本です。

猫の「えびお」が誕生日におじいちゃんからうきわをプレゼントされます。
不思議なうきわにのって空を飛んで、おじいちゃんと冒険するお話です。
優しい気持ちになれる、心が温まるお話です。

冒険するお話を読むと、子どもたちは自分も冒険しているような気持ちになって話に夢中になります。
子どもは絵本を読んでもらいながら、疑似体験をしています。
子どもはまだ経験が少ないので、絵本を通しての疑似体験はとても大切です。
絵本から、嬉しいこと・悲しいこと・失敗や成功・危険な目にあって逃げだしたり・いじめられたりいじめたり・困ったときに助けられたり・秘密を抱えてドキドキしたり・・・良いことも悪いことも様々なことを疑似体験します。
この体験が、これから先のこどもたちの生活の支えになります。絵本には生きるヒントがたくさんつまっています。
絵本はこころを育てます。

「うきわねこ」は娘が小学1年生の時の、ブッククラブで届きました。
ちょうどその頃、「そろそろ絵本より文字が多い本にシフトしていこうなかなぁ」と考えていました。
そんな時に、この絵本に出会いました。すぐに娘の大好きな一冊になりました。
絵が本当に素敵で、娘も真似してパステルで挑戦しました。
空には、うきわに乗ったえびおとおじいちゃんとともに、ドラゴン・ペンギン・ヘリコプターが一緒に飛んでいて見ているだけでうきうきしてきます。
「うきわねこ」を読んで、絵本の素晴らしさを再認識して、「まだゆっくり絵本と付き合っていきたいな」と思いました。

読書歴にもよりますが、6歳くらいからおすすめです。
少し長めの絵本なので、絵本に慣れていない子は、短めの絵本から読んであげるといいと思います。
10分くらいで読んであげられます。寝る前にぴったりの素敵な絵本です。





おおきなかぶ  福音館書店

おおきなかぶ

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(2017/6/27 09:46時点)



「おおきなかぶ」は他の出版社からも出ていますが、福音館書店の本がおすすめです。
A.トルストイ再話、内田莉莎子訳、佐藤忠良(ちゅうりょう)画の絵本です。

誰もが知っているお話だと思います。
小さな子に愛されている絵本です。
2歳前後から読んであげたら喜ぶと思います。
特に息子が大好きでした。
まだしゃべれないうちから、「かぶはぬけません」の「ん」だけ私のタイミングに合わせて一緒に「ん」を言っていてすごく可愛かったです。
懐かしい思い出です。

繰り返しでてくることばが、こどもは大好きです。
特に小さなこどもは、繰り返しのことばって安心します。
まだ多くのことばを知らない小さな子にとって、知っていることばが聞けることは嬉しい事です。

大人でも、初めての経験に少し緊張することってありますよね。
そんな時に自分の知っている人や物に会ってホッとすることってあると思います。
知らない人ばかりのパーティーで、ふと知っている顔を見つけた時にホッとしたりしませんか?
子どもは人生はじまったばかりなので、知らないことだらけです。
子どもは「絵本ってなんだろう?」って少しドキドキしながら聞いているのです。
だから同じ言葉の繰り返しって安心できるし、次ページを開くときも「また同じことばかな?」って予測してワクワクしているんです。
「おおきなかぶ」は子どもの期待を裏切らない素晴らしい絵本だなぁって思います。

「おおかなかぶ」は、「おじいさんがかぶをひっぱって」からどんどん人が増えていきますが、「ひっぱって」の連続にこどもは大喜びします。
なかなか抜けなかったかぶが、最後にねずみが参加してやっと抜けるというストーリーも分かりやすくて小さい子は大好きです。
私は、かぶがなかなか抜けなくて、誰かが誰かを呼びにいっている間に、他の人たちが休んでいる様子が好きです。
かぶが抜けないことがすっごく残念っていう登場人物たちの思いが伝わってきて、おもしろいです。

文も絵も、福音館書店の「おおきなかぶ」が素晴らしいので、おすすめです。


頼ること

娘が通った幼稚園の園長先生に、子どもに伝えたいことばとして、
「ありがとう」「ごめんなさい」「どうぞ」「お願いします」
を教えてもらいました。

園長先生が先生を始めた当初は、「ありがとう」「ごめんなさい」「どうぞ」の3つのことばを大切なことばとしていたそうです。
その3つにプラスされたのが、「お願いします」です。

「お願いします」は人を頼る言葉です。人を頼ることは大切です。自分の体や心が弱っているとき、用事などでどうしても人にお願いしなければいけないとき、人を頼ることができる大人に成長していれば、生きやすくなります。

人は人の中で生きていかなければいけません。
昔と比べて、人間関係が希薄になっています。
園長先生は、
「前は自分の近くにいる人を大切にしていた。近くに住んでいる人を中心に人間関係ができていた。でも、携帯電話をたくさんの人が持ち出してから、少し離れているけど気の合う人を大事にするようになった。そうして、自分と気が合う人だけを選んで交流するようになった。でも人は、いつでもどこでもだれとでも、良い人間関係を築くことが大切なの。」
とおっしゃいました。

困ったことがあった時、助けてくれるのは近くにいる人です。
そして、困ったときに正直に困っていることを伝えられるような子どもに育ててあげたいです。
「こんなことお願いしたらなんて思われるだろう?」「私さえ我慢すればお願いしなくて済むか」「弱み握られた感じがするし頼りたくないな」
人を頼ることは勇気がいります。人を信頼していなければ、上に書いたようなことが頭の中でいっぱいになって、結局頼ることができないのです。
人を頼って「お願いします」がすんなりでてくる子に育てるということは、人を信頼できる子に育てるということです。
人の心の裏の裏まで読んでいる私のような大人に育つと、「お願いします」がすっと言えなくなるのです。

私にとって、「お願いします」は本当に勇気のいることばで、「お願いしますをいうくらいなら全部自分でやってしまいたいよ!」という気持ちでしたが、生きづらさも十分分かっていましたので、子どもの前では「お願いします」の姿を見せるように心がけました。

児童精神科医の佐々木正美さんの言葉で、このようなものがあります。
「子どもは本質的に親のいうことを聞かないが、親のすることはまねて育つ。」

親がこどもの手本として、「お願いします」の姿を積極的に見せてあげることが大切です。また、「ありがとう」の感謝の気持ちとしてささやかな贈り物をすること、そういう姿を見せることもとても大切です。


フェリシモ「コレクション」